地震の予測確率とは


本サイトの地震の予測確率は、国立研究開発法人 防災科学技術研究所のデータを利用しています。

その計算方法は、

1.震源断層毎に、そこで30年以内に発生する地震の規模と確率、各地域への揺れの伝わり方を計算する

2.全震源断層について確率をまとめる

となっています。詳細は、国立研究開発法人 防災科学技術研究所の確率論的地震動予測地図のつくりかたに記載されています。

イメージとしては、地震の予測確率とは疾病リスクと同じです。

例えば、日本の男性の喫煙者の肺ガン発生確率(=生涯疾病率)は約20.9%です。一方で、非喫煙者の肺ガン発生確率は約4.6%です。もちろん、喫煙者だけど肺ガンにならない人もいれば、非喫煙者だけど肺ガンになる人もいます。だけど、喫煙しないほうが、肺ガンにはなりにくいのです。[*1]

話を地震に戻すと、震度6強の大地震の予測発生確率が70%を超えている地域で大地震が起きないかもしれませんし、震度6強の大地震の予測発生確率が10%の地域で大地震が起きるかもしれません。だけど、喫煙と肺ガンの関係と同様に、大地震の予測発生確率が低い地域で生活する方が大地震に遭いにくいのです。

ガン疾病率と地震の予測確率

そして、肺ガンの場合は、発生確率を知ることで、禁煙したり、禁煙できない場合は、肺ガン検査を定期的に受けて早期発見・早期治療を試みたりして、肺ガンのリスクや被害を低減できます。地震でも同様に、大地震の予測発生確率を知ることで、確率が低い地域に住んだり、確率が高い地域に住んでいる場合は、家の耐震補強や家具固定などの対策をとることで、地震のリスクや被害を低減できます。

喫煙を続け肺ガンになられた方は、闘病生活がつらく「こんなことなら、禁煙しておけばよかった」と後悔されるそうです。地震の場合も同様に、大事な人を失ったり資産を失ったりして後悔しないように、リスクをちゃんと把握したうえで、住む場所や家を選び、対策をとるべきなのです。


お住まいのエリアの地震の予測確率はこちらから確認できます。


[※1] 参考データ

男性の肺の生涯がん罹患リスクは10%。国立がん研究センターがん情報サービス最新がん統計http://ganjoho.jp/public/statistics/pub/statistics01.html)より。

男性の喫煙、非喫煙による肺がん発生率の差は4.5倍。Int J Cancer. 2002 May 10;99(2):245-51."Cigarette smoking and subsequent risk of lung cancer by histologic type in middle-aged Japanese men and women: the JPHC study."(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11979440?dopt=Abstract)より

男性の喫煙率は約1/3。最新たばこ情報|統計情報|成人喫煙率(厚生労働省国民健康栄養調査)(http://www.health-net.or.jp/tobacco/product/pd100000.html)より

画像:INSTITUTE FOR FIRE SAFETY & DISASTER PREPAREDNESS http://www.saigaichousa-db-isad.jp/drsdb_photo/photoSearch.do