地盤と地震被害


最近、地盤が地震被害に大きく影響すると言われています。

そこで本記事では、

1.阪神淡路大震災に関する立命館大学の高橋教授の資料

2.東日本大震災に関する大手不動産鑑定会社の資料

の2点を紹介します。

1.阪神淡路大震災に関する立命館大学の高橋教授の資料

家屋が倒壊した地盤と被害が少なかった地盤

阪神淡路大震災は、1995年に発生した都市直下型地震です。 60万棟以上の住宅が損壊し、死者は6千人を超えました。 その死者のうち約9割が倒壊した家屋や転倒した家具による圧死と推定されています。

そして、立命館大学の高橋教授は資料[1]の中で、 ”大きな被害を受けた地域は,縄文時代の 7400~ 6300年前頃に海域であった範囲とほぼ一致する。ここには,まるで豆腐のような柔らかくて湿った粘土層が堆積していた。これが地震の被害を大きくした原因のひとつであった。もう少し詳しくみるならば,縄文時代末以降の旧河道上で,家屋が倒壊し,多くの人々が圧死したのである” と述べています。

2.東日本大震災に関する大手不動産鑑定会社の資料

破損したマンション

東日本大震災は、2011年に発生した海溝型地震です。 津波による被害とともに、強い揺れによる被害も発生しました。

海と接していない仙台市青葉区では震度6弱で、 区内の新耐震基準を満たすマンションで被害有りと鑑定されたのは約39%でした。

一方で、同様に海と接していない太白区では、青葉区よりも低い震度5強でしたが、 区内の新耐震基準を満たすマンションで被害有りと鑑定されたのは約57%と 青葉区よりも約20%も多い結果でした。

これは、太白区には河川や池沼が多く、地盤の種類や揺れやすさが影響したと考えられています。[2]


お住まいのエリアの地盤や揺れやすさのデータはこちらから確認できます。


情報引用元:

[1] 災害リスクマネージメントのための環境考古学 http://www.ritsumei.ac.jp/acd/cg/lt/rb/593PDF/takahasi.pdf

[2] 東京カンテイ プレスリリース / 東日本大震災①(地域別被災状況) http://www.kantei.ne.jp/release/PDFs/71sinsai-area.pdf