先日の南海トラフ巨大地震に関するニュース(南海トラフ巨大地震の想定震源域の海底、1年に「最大5・8センチ」移動など)を見た方も多いと思います。本記事では、南海トラフ巨大地震に関して説明します。
日本の南の深海にある溝です。この溝は、下図①に示すように本州や四国がある陸のプレート(地殻)の下に、海洋プレートが沈み込むことで生じています。海洋プレートが沈み込むときに、陸のプレートは引きずり込まれます。先日のニュースでは、この引きずり込みにより陸のプレートが毎年5.8センチ移動しているとのことでした。
この引きずり込みが限界に達すると、陸のプレートが跳ね上がり、地震と津波が発生します。陸のプレートの跳ね上がりは、約100~150年に1回というように周期的に発生すると考えられており、南海地震や東南海地震、東海地震が30年以内に高い確率で発生すると考えられています。さらに、これらの3つの地震が連動して発生する南海トラフ巨大地震も想定されています。その場合は、各地で震度6強以上の強い揺れとなり、死者32万人、全壊建物239万戸の被害が発生すると想定されています。
南海トラフ巨大地震においては、神奈川から鹿児島までの広い範囲で震度6強以上の揺れが発生すると予測されている。震度6強以上の地震が30年以内に発生する確率は、静岡県浜松市の南区役所周辺で67%、愛知県名古屋市の港区役所周辺で28%、和歌山県の和歌山市駅周辺で24%、高知県の高知市役所周辺で61%となっている。 ちなみに、高知市役所は鏡川の近くにあり、揺れやすい地盤に建てられています。一方で、高知市役所から南に5kmの長浜蒔絵台という町は揺れにくい丘陵上にあり、震度6強以上の地震の確率が24%と高知市役所の半分以下のリスクになっています。この例からも、地盤の弱さと地震被害リスクの関係がよくわかります。
引用元:
Wikipedia 南海トラフ 南海トラフ巨大地震 https://ja.wikipedia.org
気象庁 東海地震について 巨大地震の可能性 http://www.data.jma.go.jp